長らく使っていたレバーで昇降させるタイプのOAチェアが、気が付くと座面が下がってくるようになってしまった。シリンダー交換すれば直るということを知ったので、修理してみたメモ。
たいていのOAチェアに使われているガスシリンダーは同じ規格なので、シリンダーだけ買って交換すれば下がってきてしまうようになった椅子も元通り使えます!
経緯
その昔、おそらく10年以上前にニトリで買ったオフィスチェア、座面が破れたり、肘掛けが破れてスポンジが露出していたりとボロボロになってきた。
しかし問題はそれよりもシリンダーのへたりで、座っていると徐々に椅子が下がってきてしまうということ。ふとした拍子にスーッっと下がっていくのでそのたびに上げなおすのだけど地味に面倒。
そろそろ買い替え時かなと思っていたのだけど、シリンダーを交換すれば修理できるということを知って修理にチャレンジしてみた。
ガス圧シリンダー
調べてみると大体のOAチェアのシリンダーは規格が共通で、太い方が直径50mm、細い方が直径28mmらしい。自分が使っている椅子のシリンダーもメジャーで計ってみると、それぞれ外周157mm、88mmで、直径を算数で出してみるとほぼ一致したので、ご多分に漏れずこの規格品だった。そのため、この規格に合ったシリンダーを購入すれば交換して使えることになる。
自分の使っている椅子のシリンダーの規格を知りたい場合は、シリンダーの外周を測ってみるといい。直径を測るのは大変だが、外周ならメジャーでぐるっと回して測るだけ。その結果外周が約157mm、88mmだったら、50mm,28mmの規格のものだと考えてまず間違いない。
それで今回はAmazonでサンワサプライが出しているOAチェア用低ガス圧シリンダー「SNC-CYL」を購入した。
段ボールにシリンダーがポンっと入った簡易包装で届いた。ほかには説明書が一枚だけ。シンプルなパッケージ。
なお、以前のシリンダーと比べると、今回買った物の方が少し長い。そのため、交換後は最大地上高が少し高くなった。最低地上高に関してはほぼ変わらず。
シリンダー交換
なかなか外れないシリンダーに苦戦
このシリンダー、特にネジとかで組みつけられているわけではなく、ただはまっているだけなのだけど10数年の人間の体重が乗っかっていたためがちがちに固着していて、ちょっとやそっとでは外れなかった。
最初は椅子をひっくり返して、まず脚の下部から突き出ているシリンダーの底を叩いて脚から抜こうとしたけどびくともしなかった。金属を叩くので音もうるさく、これは近所迷惑になると判断して分解して人のいないところで作業することにした。
まず6角レンチで、座面の下からシリンダー上部の受け金を外して、椅子の座面部分と足部分とに分離する。
その後、シリンダー上部の受け金をハンマーで叩いて衝撃を加えていく。もう傷ついていもいい椅子なので直接金属ハンマーで叩いたが、傷つけたくない場合は板を当てたり、ゴムハンマーで叩いた方がいいかもしれない。
シリンダーのはまっている周辺部をぐるりと輪を描くようにまんべんなく叩いていると、やっとガコッっとはずれた。
次いで、下部を外す。今度は足から突き出たシリンダー下部を上から直接叩く。シリンダーに傷がつくがもう再利用することもないので構わず叩く。叩く。叩く。しばらく叩き続けてこちらも何とか外れた。ちなみに外れる時にシリンダーが床にゴトッっと落ちるので、床を傷つけないように養生しておいた方がいいかも。
シリンダーの取り付け
新しいシリンダーをつけるのは簡単。もともとカバーが付いていると思うので、そのカバーを忘れずに通してから、椅子の脚と、上部の受け金に差し込むだけ。あとは座れば重さではまってくれる。ネジやボルトは不要。
シリンダーを取り付けたら、座面と受け金を六角レンチで元通り取り付けたら完了。
交換後の感想
レバーを引いての昇降の感覚が前のとは少し異なる。低ガス圧なので、体重の軽い人(30㎏)でも沈み込むようになっている分、上がるスピードも遅いようだ。
また、座るときに1、2cmの沈み込みが生じる。そして立ち上がるときにガコッという衝撃とともに沈み込んだ分だけ浮き上がる。以前のシリンダーよりこの沈み込みと浮き上がりが大きい気がする。
総評
シリンダーを外すのが一番の難関。外してしまえば交換は楽勝。外すために叩いたりして音が出るので、気兼ねなく音を出せる環境を用意できれば、あとは根気よく叩けば外れるのでそこがクリアできれば何とかなると思う。
新しく買うより安く上がるしエコなので、椅子ごと変えるしかないかなとお悩みの方はぜひ試してみてほしい。
Youtubeにも交換動画をアップしたのでこちらも見てね!
後日談
シリンダー交換して3年ぐらい使ったけど、肘掛けがぼろぼろになってしまって、とうとう椅子ごと買い替えました。
Comments