DELLのウルトラワイドディスプレイU3419Wを中古で購入しました。少し古い製品なので、今さら需要は無いかもしれませんが、使ってみた感想などレビューしてみようと思います。
買い替えたきっかけ
U3419Wにする前は、同じDELLの27インチディスプレイU2719DCを使っていました。[過去のレビュー記事]
ハイエンドシリーズだけあり、発色もきれいで、フレームレスでスタイリッシュ、USB-Cにも対応しており、スペック的には問題ないものの、解像度がWQHD(2560×1440)で若干作業領域の狭さを感じるようになってきていました。
特にプログラミングをするときに、VS Codeで2つのエリアに分けて左右でコードを見比べたりする際に、幅が狭く横スクロールが必要だったりとスムーズに作業ができないのが気になっていました。
そのため、より広い作業領域を求めてモニターを買い替えることにしました。
U3419Wを選んだ理由
作業領域を広げたいので、必然的にこれまで使用していたWQHDより大きい解像度のものを選ぶ必要がありました。それで選択肢に挙がったモニタサイズと解像度の組み合わせが下記の2つです。
- 42インチ 4K (3840×2160)
- 34インチ ウルトラワイド UWQHD(3440×1440)
アスペクト比を維持して作業領域を増やすとなるとWQHDの次は4Kになるわけですが、27インチはもちろん、32インチでも4Kを100%表示で使うのは文字が小さすぎて現実的ではありません。でも150%とかにスケーリングして使うと作業領域アップにはならないので、100%で4K解像度を使いたいわけです。その場合最低でも42インチ以上ないと厳しいのですが、4K42インチクラスであればHDMIだけで良いとか、チューナーレステレビなどであればかなり選択肢は豊富なのですが、PC用途でUSB-C接続ができて、グレアではないモニター、しかも手頃な価格となると、選択肢がかなり限られてしまいます。LGの43UN700-Bぐらいしか見つけられませんでした。
ただ、42インチクラスになると流石に大きすぎてデスクに設置できるかどうかという物理的な心配と、高さがありすぎてディスプレイ上部が目線より高くなりそうというのが懸念材料でした。さらに、平面だと画面の端が遠すぎて見にくく、結局使える範囲は真ん中付近だけになるというような話も聞くにつれ、最初は魅力を感じていた42インチの使い勝手はそこまで良くないのかなと思いました。(実際に42インチを使ったことはないので、あくまで想像ですが⋯)
同時に、全体的にサイズを広げる4kに対して、幅だけを広げるウルトラワイドディスプレイも選択肢として検討しており、その方が現実的な気がしてきました。アスペクト比が32:9のスーパーウルトラワイドにもちょっと惹かれかけましたが、流石に120cm幅のデスクだと入り切らないのと、お値段もかなりしてしまうので、現実的な解として34インチのウルトラワイドに落ち着きました。ステップアップする余地を残しておき、もし狭さを感じるようであればそのときに42インチを検討すればよいという考えです。
34インチのウルトラワイドディスプレイで、IPSやUSB-C接続ができるという条件で探したところ、LGの34WQ75C-Bや、DellのU3419Wが候補に上がり、たまたま中古で出ていたU3419Wを3万円程で購入することができました。
スペック
解像度 | 3440 x 1440 (UWQHD) |
アスペクト比 | 21:9 |
ピクセルピッチ | 0.233mm |
ピクセル/インチ | 109 |
表示角度 | 178° |
輝度 | 300cd/㎡ |
コントラスト比 | 1000:1 |
応答速度 | 8ms/5ms |
色深度 | 10.74億色 |
ポート | 2 x USB 3.0アップストリーム 4 x USB 3.0ダウンストリーム 2 x HDMI 2.0 1 x DP 1.2 1x USB Type-C (DP Altモード, PD 90W) |
リフレッシュレート | 60Hz |
スピーカー | 2x 9.0W |
使ってみての感想
見え方
これまで使っていたWQHD(横幅2560)と比較すると、当たり前ですが横幅が広くなり、複数のウインドウを横に並べた場合でも窮屈さを感じることが無くなりました。今も、右半分にWordPressの投稿画面を開き、左半分にブラウザを表示させて資料を見ながら記事を執筆していますが、それぞれのウインドウが十分な幅を確保できています。横にウインドウを3つ並べても、流石に一つ一つは狭くなるものの、表示できないことはない感じです。数値的には34%、880ピクセル増えただけですが結構違うものだと驚きました。
ただ、縦の解像度は変わっておらず1440ピクセルなので、横が増えた分、少し縦の解像度に物足りなさを感じてしまいます。人間の欲って怖いですね。どんどん広さが欲しくなってきてしまいます。ただこれ以上の解像度となると、UWQHD+(3840×1600)か、それこそ4k(3840×2160)、5k2k(5120×2160)などになってしまい、価格やサイズの問題が出てきてしまうんですよね。
見え方ですが、1インチあたりのドット数が109と、27インチWQHDの数値である108とほぼ同じなので、これまでとほぼ変わらずスケーリング100%で問題なく使えています。
もちろんMacbook Airの13インチで2560×1600という高解像度ディスプレイ(227ppi)と見比べればドットの粗さは目立ちますが、画面に近づいて目を凝らさなければそんなに気にならないレベルです。(むしろMacbook Airの画面がそんなに高精細だったことに今気が付きました)
そして言い忘れていましたが、このディスプレイは緩やかにカーブを描いています。ただでさえウルトラワイドのため、視界のかなりの部分がディスプレイに覆われますが、曲面になっていることにより画面の端がより目に近づきさらに没入感が上がります。恐らく端の見やすさ向上にもつながっている感じです。
発色も良く、明るさも十分です。(というより明るすぎるので私は輝度0%にして使っています)
使用感
同じDELLのUシリーズからの買い替えだったので、メニューやポート類の使い勝手もほぼ変わらず、横幅がちょっと大きくなったぐらいでスムーズに乗り換えできました。やはりUSB-Cケーブル一本でMacbook Airに接続してMacへの給電+映像出力+USBハブになるのは便利ですし、スッキリします。(ただLANポートは付いていないので、私はもう一つUSB-Cハブを挿しているのでMacbook Airからはケーブルが2本出ている状態ですが・・・)




気になった点
何らかのタイミングで、USBハブ機能が使えなくなる(ディスプレイのUSB 3.0 Aポートに接続した機器がMacbook Airから認識されない)症状になることがあります。ディスプレイを閉じたままUSB-Cケーブルを接続した場合や、ケーブルを接続したまま再起動した場合に発生しましたが、はっきりとした理由は掴めていません。再度ケーブルを抜き差しすれば治ることが多いのですが、一回抜き差ししただけでは治らないこともありこのまま同様の症状が発生し続けるようなら、USBハブ機能は使用せず別のドッキングステーションでUSB機器は使用することも視野に入ってきます。
U2719DCではこういった症状は出たことがないので、U3419Wに搭載されているKVM機能の設定が悪さをしているのかなと思ったりしています。もう少し様子を見てみようと思います。
まとめ
WQHD以下からの乗り換えなら、着実に画面幅が広がり作業効率がアップを体感できるのでオススメです。LANポートがないのはマイナスポイントですが、90W給電できるPDやUSBハブ機能などそれ以外のスペックは充実しています。60Hzなのでゲーマーには向かないものの、作業用としてはワンサイズ大きめの解像度が作業効率アップに繋がります。フレームレスと湾曲したディスプレイでデザインもいい感じです。
このディスプレイで狭さを感じるようになったら次はいよいよ42インチ4Kを検討したいと思います。
Comments