とうとうGitHub Copilotにも既存コードの編集機能が実装された。Cursorには元々あったが、GitHub Copilotにはこれまでなかった。個人的にはこれだけでもCursorを契約するかどうか迷うぐらいの魅力ある機能なので、今回GitHub Copilot NES(Next Edit Suggestions)提供を気にCopilotのProプランを契約した。
これまでのAIコードアシスタント使用歴
プログラミングをするときに、AIによるコード補完は大変便利。もはや来れなくしてコードは書けない、というほど依存してしまっている。
以前にもAmazon CodeWhispererのサポートで楽々コーディングという記事の中で、その体験の素晴らしさを書いたことがある。
その後も、更に賢い補完機能を求めて、Codeium, Cody, TabnineなどいろいろなコードサジェスチョンAIツールを試してみたが、どれも似たりよったりでそこまで違いが感じられなかった。やはり有料で提供されているCursorやGitHub Copilotは違うということが無料体験期間を通して感じられた。
特にCursorの既存コードの修正提案機能は画期的だった。コードを書くときは新たにコードを書いていくこともあるが、別の場所で書いたものをコピペしてきて、修正していく既存コードの編集が多い。
そういった場面でCursorの持つ既存コードの修正機能は大変便利で、その体験を一度してしまうと、新規コード作成しか持たないツールはどうしても霞んでしまう。これまでは、私が知る限りCursorしかこの機能は持っていなかった。
それもあり、Cursorの有料プランにはかなり魅力を感じていたが、やはり月20ドルという価格はネックで有料契約には二の足を踏んでいた。
GitHub Copilot 無料プランの登場
2024年12月、GitHub Copilotが無料でも利用できるようになった。月2,000回までの自動補完に加え、チャットでは月50回まで無料でGPT-4oやClaude 3.5 Sonnetに質問できる。
私も30日の無料体験が終了するタイミングで無料プランに切り替えて使ってみたが、コードを頻繁に書いていると月2,000回という制限には意外とすぐに達してしまう。12月30日から無料プランを利用し始めたが、1月10日頃にはすでにリミットに達していたと記憶している。
その際、いつリミットが解除されるのかの明確な情報がなく、2月になれば解除されるのかと思っていた。しかし、2月になっても解除されず、2月中旬に表示されたメッセージでは、リミットの解除が3月31日と記されていた。
この「月2,000回」のサイクルがどのように適用されるのか、いまひとつ分からない。個人的には、1月の途中までしか使用していなかったつもりなので、2月になればリミットがリセットされてもよいように思う。しかし、なぜか表示されたのは3月末。
無料プランなのであまり文句は言えないが、この無料プランの制限解除サイクルについて正式な情報はどこかにあるんだろうか?
GitHub Copilot NES機能の提供を機にProプランを契約
そんな中、2025年2月のVS Codeのアップデート1.97で、GitHub CopilotがNES (Next Edit Suggestions) 機能を提供するという発表があった。
これは既存のコードの修正を提案してくれる機能で、Cursorに搭載されていたものとほぼ同じように使える。まさに私が求めていた機能だった。
リミット解除のタイミングもまだ先だったため、Proプランを契約することにした。一応プログラマーだし、そのために月10ドルを惜しむより、作業効率を向上させたほうが良い投資だと考えた。
これまで、私は生成AI関連のサブスクリプションを1つも契約してこなかった。ChatGPTもClaudeも、その他のAI検索サービスも無料の範囲内で利用してきた。
APIには多少課金しているが、それも数ドルをチャージして少しずつ使う程度だった。そのため、今回初のAIへのサブスク課金となる。月10ドル、日本円にして1500円は決して安くはないが、自分への投資だと思うことにする。
そしてせっかく契約したからには、最大限活用して元を取りたい。
私が普段生成AIを使用する用途として一番多いのがプログラミング。参考コードを入力して似たような別のコードを生成してもらったり、仕様の評価、バグの修正、アルゴリズムについて質問したりすることが多い。Claudeはプログラミングにおいて性能が高いとされているため、本格的な用途にはClaudeを使い、簡単そうなタスクにはGPT-4oを使うことが多いが、無料プランでは意外と早くにレートリミットに達してしまう。その点、GitHub Copilot経由なら無制限に利用できるのは非常にありがたい。もちろんレートリミットはあるだろうが、Claudeの無料プランよりは使えるはず。
GitHub CopilotのNES機能をさっそく使ってみたが、非常に便利。1つの単語を修正すると、それに関連する箇所の修正も提案してくれる。そのため、TABキーを押すだけでスムーズに修正できる。単語の修正程度なら、コマンド+Dで複数選択して一括編集する方法もあるが、一括では編集できない細かい調整が必要な編集において、NES機能は真価を発揮する。
下記の例では、先頭で宣言している変数名を変更すると、その変数を使用している箇所の変数名の修正を提案してくれるので、TABキーを押すだけで修正できる。
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まだ、Copilot Editsなど、他の機能を十分に試せてはいないため、今後、使い込んでいきたい。
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